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  • プレキャスト桟橋
プレキャスト桟橋の概要
プレキャスト桟橋 構造概要

プレキャスト桟橋は、海上での作業を極力低減し、桟橋を構築する工法です。特に、環境的な制約の大きい現場においてその効果を発揮します。例えば、高波や潮の満引きに影響を受ける現場においても、桟橋を構築することが可能です。

プレキャスト桟橋は、『鞘管による既設鋼管との接合』、『仮設鋼材を使用した海上での部材据付』、『支保工レス施工』などの特徴があり、大幅な現場省力化がなされ、短工期での桟橋構築が可能です。

プレキャスト桟橋の構造

プレキャスト桟橋の構造は、大きく分けて、受梁、中間梁、床版の3つの部材で構成されます。

受梁

既設鋼管との接合部材で、上載荷重を支える部材です。既設鋼管との接合は『二重鋼管による鞘管構造』であり、製品に埋設された鞘管を既設鋼管に差し込み、二重鋼管の内部をグラウト充填することにより一体化します。鞘管は、既設杭径+200㎜程度の鞘管径であるため、杭の施工誤差を吸収し、上部工を所定の位置に構築することが可能です。

また、両端の受梁は、仮設鋼材を使用して設置する非常にアクロバティックな施工となるため、仮組試験を行い、施工性・安全性を確認しています。

鞘管
中間梁 設置状況
中間梁

受梁を横に連結する部材です。仮設鋼材を使用し据付けるため、支保工レスで海上施工が可能です。中間梁は端面を粗面仕上げとし、端面から露出した鉄筋と、受梁からの露出鉄筋を重ね継手とし、現場打ちコンクリートを打設して連結します。

床版

分割された床版部材を構築した受梁・中間梁上に設置し、各床版の間を現場打ちコンクリートにて連結します。また、中央の床版部材は現場にて鉄筋継手で連結し、1枚の部材とします。この床版部材は、受梁・中間梁設置後に据付けるため、潮の干満差に影響を受けることなく施工が可能です。

プレキャスト桟橋の特徴
工期短縮

プレキャスト桟橋は、工場で製造された部材を現場に搬入し、組み立てて構造物を構築するため、現場工期の短縮が図れます。また、環境の影響を受けにくいため、現場作業が滞ることなく作業が可能です。

高性能・高耐久性

プレキャスト桟橋は、品質管理の行き届いた工場(ISO取得工場)で製造することにより、品質が均一で精度の高い、安定した部材を用いて構築できます。また、高強度コンクリートを使用する事で耐久性に優れた高性能な構造物となります。

省人化・安全性の確保

プレキャスト桟橋の組立には支保工が不要で、潜水士が少人数で済み、多大な労力を必要とする支保工撤去作業がありません。このため、現場での作業者が少なくなり、同時に行われる作業が減少することから、現場での作業がより安全になります。

プレキャスト桟橋の施工方法

下図にプレキャスト桟橋の施工手順を示します。

まず、既に打ち込まれた杭の上に、受梁を設置します。受梁は、鞘管をグラウト充填することで一体化し、その後、中間梁を設置していきます。現場打ち部は、受梁と中間梁に埋設されたインサートを使用して型枠を組み立てるため、支保工が不要です。そして、両端部の受梁を設置すれば下部の梁構造が完了となります。中間梁と端部の受梁は仮設鋼材を使用し、上方から吊上げて設置するため、据付後も桟橋下部に潜り込む作業が必要ありません。

床版は、分割された部材を現地で接合し、1枚の部材としてから据え付けます。現場打ちはすでに設置済みの梁の上面のみとなりますので、型枠の組立、支保工が必要ありません。床版コンクリート、舗装コンクリートを打設して完了となります。

中間梁 設置状況
端部受梁 設置状況
プレキャスト桟橋 施工手順
各種データベースへの登録

・NETIS登録№ KTK-170018-A