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セグメント製品特集

セグメント製品特集

ジオスターの主なセグメント製品について
RCセグメント

コンクリートを主材料とした鉄筋コンクリート製セグメントです。経済性に優れており、小口径~大口径に至るまで広く採用されています。

  • RCセグメント
  • 内面平滑型RCセグメント
  • P&PCセグメント
  • コンパクトシールド用セグメント
鋼製セグメント

鋼材を主材料としたセグメントです。小口径トンネル、およびRCセグメントの適用が困難な急曲線部、開口部等の特殊部で多く使用されています。

合成セグメントとCPセグメント(日本製鉄株式会社からの委託加工製品)

合成セグメントは、セグメント内面を除く5面が鋼板により構成される鋼殻とコンクリートによる合成構造のセグメントです。止水性や耐荷能力に優れ、薄肉化を図ることができます。

  • 合成セグメント(1) - NMセグメント
  • 合成セグメント(2) - HCCPセグメント
  • CPセグメント

NMセグメント

シールド工事におけるセグメントとジオスター製品

セグメントとは、シールド工事で用いられるプレキャストコンクリートによるトンネル覆工部材をいいます。地下構造物や交通量が過密な都市や軟弱な地盤中にトンネルを構築する際には、シールド工法が用いられます。シールド工法で掘削した地山が崩壊したり、地下水が浸入することを防ぐために、トンネル空間と地山の境界にセグメントが使用されます。セグメントは、あらかじめ分割されたものを工場で製作し、施工現場に運搬して、シールドマシン内で組み立てます。

このセグメントは、私たちの身近なところで使用されています。

例えば、ゲリラ豪雨の多発で、最近TVで報道される機会が多い「神田川・環状7号地下調節池」や調圧水槽が地下宮殿を思わせる「首都圏外郭放水路」に代表される地下河川や、全線開通により、都心部の利用交通量が5%も減少したと言われる「首都高中央環状線」、施工当時、世界最大級のシールドトンネルだった「東京湾アクアライン」等の道路トンネル、毎日の通勤・通学の足として利用されている地下鉄、ライフライントンネルである上・下水道や電力、ガス、共同溝等で使用されており、安心・安全・快適を地下から支えています。

ジオスターが取り扱っているセグメント製品は、RCセグメント、鋼製セグメント、合成セグメント、CPセグメントです。この内、合成セグメント、CPセグメントは、日本製鉄株式会社からの委託加工製品となります。

ジオスターのセグメント製品
RCセグメント
  • RCセグメント
  • 内面平滑型RCセグメント
  • P&PCセグメント
  • コンパクトシールド用セグメント
鋼製セグメント
合成セグメント

(日本製鉄株式会社からの委託加工製品)

  • NMセグメント
  • HCCPセグメント
CPセグメント

(日本製鉄株式会社からの委託加工製品)

ジオスターのRCセグメント

一般に、円形のシールドトンネルでは、軸圧縮力と曲げモーメントが作用することから、引張に強い鉄筋と圧縮に強いコンクリートを組み合わせたRC構造は、セグメントにとって非常に合理的な構造とされています。

また、環境条件によっては、鉄筋の保護層であるコンクリートのかぶりを大きくしたり、汚水など厳しい環境条件ではセグメントの内面にあらかじめ防食層を付与することにより、二次覆工を省略することが可能です。前者は二次覆工省略型セグメント、後者は二次覆工一体型セグメントと呼ばれています。

ジオスターでは、RCセグメント最小クラスである内径1.0mから道路トンネルに使用される大口径の内径14.5mのセグメントまで、数多くの実績を有しています。また、地下河川のように内水圧が作用するトンネルに用いられるPC鋼材を配置したP&PCセグメント、二次覆工一体型でインバートを一体化することにより後施工を省略可能としたコンパクトセグメントおよび地下通路用矩形セグメントなどの特殊な条件下で使用されるRCセグメントの実績も豊富です。

詳細については、本文の最後に記載する「日本のシールド工事とジオスターとの関わり」で詳しく説明しています。

ジオスター株式会社で取り扱うRCセグメントは以下のとおりです。

RCセグメント
  • RCセグメント
  • 内面平滑型RCセグメント
  • P&PCセグメント
  • コンパクトシールド用セグメント
ジオスターの鋼製セグメント

鋼製セグメントは重量が軽いことから、主に小口径のシールドトンネルで使用されます。溶接構造であるため、セグメントの幅寸法の変更が容易です。また、施工現場での加工性に優れることから、急曲線部や開口部等の特殊部で使用されます。

2011年10月の東京エコン建鉄株式会社との合併以降、ジオスター株式会社のセグメントラインナップに鋼製セグメントも加わりました。

これにより、主たる使用セグメントはRC、特殊部に鋼製セグメントを使用する現場に対して、一貫してセグメントを納入することが可能になりました。

鋼製セグメントは、直轄工場である茨城工場、製造委託工場の奥村機械製作株式会社、テクノス株式会社、276MC(ベトナム)で製造しています。

鋼製セグメントページへ

ジオスターの合成セグメント、CPセグメント
(日本製鉄株式会社からの委託加工製品)

合成セグメントとは、セグメントの内面を除く5面が鋼板により構成され、その中にあらかじめ製造工場でコンクリートが打設されたセグメントです。

コンクリートと鋼殻に十分な付着性をもたせることで、外力に対して一体となって抵抗することから、強度に優れるとともに高い止水性を有しています。

ジオスター株式会社は、日本製鉄株式会社より、合成セグメントとしてNMセグメントとHCCPセグメントの製造委託を受けています。そのほか、CPセグメントも製造委託を受けています。

NMセグメント

継手に嵌合構造を持つ合成セグメントです。嵌合部に4条の止水パッキンを持つことから、非常に高い止水性があります。また、高強度のセグメントであることから、覆工厚を低減することが可能です。

NMセグメント

HCCPセグメント

コンクリート中詰め鋼製セグメントの進化バージョンの合成セグメントです。強度別にNS(Normal Strength)タイプ、SS(Super Strength)タイプの2種類があり、必要に応じて選択することができます。NSタイプはくの字形状の縦リブにより、SSタイプは孔開き縦リブにより、鋼殻と中詰コンクリートの一体化を図っています。

HCCPセグメント

CPセグメント

CPセグメントとは、鋼製セグメントの内部にセグメント製造工場であらかじめコンクリートを打設した、コンクリート中詰め鋼製セグメントです。CPセグメントはコンクリートが打設されているため、二次覆工を省略することができます。

CPセグメント

日本のシールド工事とジオスターの関わり

日本のシールド工事は、1920年の日本国有鉄道羽越本線折渡トンネルを皮切りに、1932年に同じく日本国有鉄道関門鉄道トンネル下り線(門司方)で施工されましたが、いずれも工事区間の一部での施工でした。

本格的な円形シールド工事は、1961年の名古屋市営地下鉄覚王山トンネルで施工され、このときに使用されたRCセグメントにより、現在まで続くRCセグメント製造方法の基礎が確立されました。

名古屋市営地下鉄 覚王山トンネル

中子形RCセグメント

ジオスターは、1963年に独自技術である加圧コンクリート製造技術を用いたセグメント製造研究に着手しました。翌年の1964年、覚王山トンネル向けRCセグメントの型枠を熊谷組より譲り受け、熊谷組が施工する大阪市営地下鉄2号線谷町工区へ試験的に50リングの加圧セグメントを納入いたしました。

加圧セグメントは、その後1965年には大阪市営地下鉄2号線谷町15、16工区、1968年には当時としては珍しい複線断面用大口径セグメントが近畿日本鉄道上本町~難波乗入工事に納入されました。

加圧セグメント脱型状況(近畿日本鉄道株式会社向けセグメント)

ジオスターは、日本のセグメント創成期からセグメントの研究・製造を行ってきたパイオニアであり、各世代における歴史を切り開く画期的なシールド工事のセグメントを受注・製造しています。

  • 近畿日本鉄道 上本町~難波乗入工事 1967年製造開始
    当時世界最大級の大型シールド工事
  • 日本国有鉄道 東北新幹線寛永寺橋トンネル 1982年製造開始
    当時世界最大径、最大重量のセグメント
    国鉄独自のピン・ほぞ式セグメント
  • 大阪市 平野川調節池築造工事 1983年製造開始
    内水圧が作用するセグメントとして、初めて本格的に設計されたセグメント

    平野川調節池

  • 横浜国道工事事務所 神奈川通共同溝 1985年製造開始
    日本国内初の自動組立用セグメント
  • 日本国有鉄道 東北新幹線御徒町トンネル 1987年製造開始
    セグメントを仮設材とし、有筋二次覆工と一体化した合成構造部材として設計
  • JR東日本 京葉線京橋トンネル 1988年製造開始
    世界初の多円形シールド工事「はり-ばね設計法」により設計

    JR京葉線 京橋トンネル

  • 東京都 神田川・環状七号線地下調節池工事 1991年製造開始
    当時世界最大径、全自動組立セグメント

    神田川・環状七号線地下調節池工事

  • 東京湾横断道路 1992年製造開始
    当時世界最大級、海底下トンネル
  • 営団地下鉄 11号線清澄工区 2000年製造開始
    3連マルチシールド
  • 東京都 台東区三筋二丁目、鳥越二丁目付近再構築工事 2001年製造開始
    コンパクトシールド(二次覆工一体型セグメント)初施工

    台東区三筋二丁目、鳥越二丁目付近
    再構築工事

  • 営団地下鉄 13号線神宮前工区 2004年製造開始
    複合円形シールド
  • 首都高速道路公団 中央環状品川線北行工事 2007年製造開始
    セグメント幅2m(国内最大)
  • NEXCO東日本 東京外かく環状道路 本線トンネル(南行)東名北工事 製造中
    国内最大径のRCセグメント
  • NEXCO東日本 東京外かく環状道路 本線トンネル(南行)東名北工事 製造中
    NEXCO東日本 東京外かく環状道路 本線トンネル(南行)大泉南工事 製造中
    NEXCO中日本 東京外かく環状道路 本線トンネル(北行)東名北工事 製造中
    国内最大径のNMセグメント

平野川調節池

JR京葉線 京橋トンネル

神田川・環状七号線地下調節池工事

台東区三筋二丁目、鳥越二丁目付近
再構築工事

2011年10月に、東京エコン建鉄株式会社と合併し、従来のRCセグメントだけではなく、鋼製セグメントの設計・製造、ならびに合成セグメントの製造委託を日本製鉄株式会社より受けています。

海外のシールド工事におけるジオスターの関わり

2014年からベトナムのコンクリート二次製品メーカー、BETON6に対し、当社セグメント製造技術の供与を開始しています。

BETON6は、当社から供与されたセグメント製造技術を活用し、ベトナムで初めてのホーチミン市地下鉄シールド工事のセグメントを受注しました。2016年10月からセグメントを量産しています。

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