Construction

施工技術関連

ジオスターの施工技術

ジオスターの施工技術
プレキャストコンクリートにおけるジオスターの施工技術

ジオスター株式会社は、プレキャストコンクリート製品の設計、製造、販売とともに、施工技術の開発にも注力しています。

河川・水路、道路、下水道分野等においては、大規模構造物、大型構造物から狭隘な施工条件下での施工まで、プレキャストコンクリート製品の豊富な施工実績と経験により、これまで数多くの新技術、新工法を開発してきました。

これからも、プレキャスト製品の合理的な施工技術の提案を通じて、河川、道路分野をはじめ空港・港湾、鉄道、エネルギー分野等、様々な分野でプレキャスト製品の新技術、新工法を提案し、建設現場のより一層の安全性向上、品質向上、生産性向上に挑んでまいります。

大断面カルバート
プレキャストコンクリートによる土留・矢板の施工技術

プレキャストコンクリートによる土留・矢板分野におけるジオスターの施工技術は、昭和40年代の河川・水路分野における高強度コンクリート矢板の打込み工法の開発に始まります。矢板の施工技術は、当時の打込み方法の主流であったドロップハンマ工法、バイブロハンマ工法、バイブロ・ジェット工法から、時代のニーズとともに振動・騒音の少ない「コンクリート矢板圧入工法」や「ミニウォール工法」の開発へと進化しています。

高強度コンクリート矢板の施工
プレキャストコンクリートによるカルバート・大断面カルバートの施工技術

プレキャストコンクリートによるジオスターのカルバート施工技術は、アーチカルバートの敷設工事の開発に始まり、可とうボックスカルバート、プレキャスト樋門、プレキャスト共同溝等、様々な分野・用途に対応しています。

大断面カルバートの施工技術は、ジオウェアカルバートの開発やモジュラーチ工法の導入(平成6年、フランス、マティエール社から技術導入)等、他社に先駆けて大型構造物、大断面構造物のプレキャスト製品化に取り組んでまいりました。

また、「ボックスベアリング横引き工法」の開発により、狭隘な場所、橋梁や送電線等の地上障害物がある厳しい条件下でも、安心・安全な施工を可能にしています。

大断面カルバートの施工
プレキャストコンクリートにおける施工技術
  • 大断面カルバート構築技術
  • ボックスベアリング横引き工法
  • コンクリート矢板圧入工法
  • ミニウォール工法
  • 搬送台車によるプレキャスト背割板設置技術
大断面カルバート施工技術
ボックスベアリング横引き工法
高強度コンクリート矢板圧入工法
ミニウォール工法
プレキャスト背割板
大断面カルバートの構築技術
合理的な分割方法により、自由に大断面のカルバート構築が可能

ジオスターは、道路や鉄道、河川・水路、地下貯留・調整池等の分野で、大規模なものから狭隘な施工条件のものまで、これまで数多くの大断面カルバート敷設工事を行ってまいりました。

ジオスターの大断面カルバート、ジオウェアカルバートは、プレキャスト製品の運搬、現場での作業性・効率性を追求した、合理的な大型プレキャストコンクリート製品です。

プレキャストの合理的な分割方法により、自由な断面のカルバート構築が可能であり、床、壁、柱、梁部等の継手は剛性の高いモルタル式充填継手で連結しています。

また、ジオスターの「ボックスベアリング横引き工法」との組み合わせにより、地上障害物・空頭制限がありクレーンの入らない場所でも大断面カルバートの敷設が可能です。1断面の重量が100tを超える大断面カルバートの敷設工事に数多くの実績があります。

ジオスターは、最先端の大型構造物プレキャスト化技術により、建設現場のより一層の安全性向上、品質向上、生産性向上に挑んでまいります。

アーチタイプのジオウェアカルバートの施工
ボックスタイプのジオウェアカルバートの施工
大断面カルバート施工技術の特徴
  • 自由な断面が構築できます。
    • 分割式カルバートであるため、自由な断面が構築できます。
    • 内空幅は15.0mまでプレキャスト化できます。
  • 合理的な分割です。
    • 現場条件に合った製品の分割が可能です。
    • 合理的な分割方式であり、運搬・施工が容易です。
  • 厳しい現場条件下でも施工できます。
    • 「ボックスベアリング横引き工法」との組み合わせにより、狭隘な場所、地上障害物・空頭制限のある場所でも、安全・安心な施工が可能です。
  • 継手は剛性の高いモルタル充填式継手です。
    • 頂版部材と側壁部材は、剛性の高いモルタル式充填継手で連結しています。
  • 経済性に優れています。
    • 高強度コンクリート部材で、耐久性に優れています。
    • 軽量化が図れ、経済性に優れています。
大断面カルバートの施工方法
(1)定規工

カルバートの設置高さを確保するために、基礎コンクリート上に、薄いライナープレートを積み上げて高さを調整した後、その上に定規材(平鋼)を設置します。

大断面カルバート施工時の定規工と足場
(2)側壁部材据付け工

定規材の上に、側壁部材を据え付けます。
この事例は、側壁、頂版がプレキャストコンクリート、底版が現場打ちコンクリートの場合です。

(3)頂版部材据付け工

側壁部材を設置した後、頂版部材を側壁部材の上に載せます。

(4)頂版・側壁間連結工

頂版、側壁間の鉄筋継手部は、モルタル充填式鉄筋継手により接合を行います。注入口より、モルタル充填を行い、排出口からモルタルが出てくるのを確認することにより、モルタル充填を確実にします。

(5)目地工

部材間に内目地工や外防水シートを施します。

(6)底版現場打ち工

底版に現場打ちコンクリートを打設して完了です。

ボックスベアリング横引き工法
狭隘な場所や路下作業、上障害物や空頭制限のある厳しい施工条件に最適

ボックスベアリング横引き工法は、現場の道路状況や近接状況、制約条件等により計画された任意の場所の投入口から、カルバートを吊り下ろし、基礎に埋め込んだ形鋼のレールに沿って水平方向に移動(横引き)させる、カルバートの敷設工法です。

ボックスベアリング横引き工法は、従来のボックスカルバートの敷設方法のように、敷設に伴ったトラッククレーンの移動スペースを確保する必要がなく、家屋の密集した狭い道路、狭隘な場所、交通量の多い道路下での作業等厳しい条件での施工を可能にしました。また、鉄道下や橋梁、送電線等の地上障害物や空頭制限がありトラッククレーンの設置が困難な場所での施工にも最適です。

さらに、ボックスベアリング横引き工法では、レールに配置されたベアリング(鋼球)の摩擦低減効果により、カルバート重量の1/10程度のけん引力で移動が可能です。けん引装置は、電動ウインチや油圧ジャッキ等が一般的で、カルバート重量、施工延長、移動の勾配、線形等を総合的に判断して決定します。

道路下での横引き工法
大断面カルバートの横引き工法
ボックスベアリング横引き工法の特徴
  • 狭隘な場所で施工が可能です。
    • ボックスベアリング横引き工法は、施工ヤードが狭くても円滑な敷設作業ができます。
    • 敷設に伴ってクレーンを移動させる必要がなく、1か所の下ろし場所だけで敷設できます。
  • 急速施工が可能です。
    • 搬入作業(クレーン作業)と敷設作業(横引き作業)が分離でき、急速施工が可能です。
  • 経済性に優れています。
    • 従来の工法に比べて、掘削幅が小さくなります。
  • 交通開放しながら施工が可能です。
    • 覆工板を設置すれば、地下作業のみとなり、上部の交通が開放できます。
  • 地上障害物があっても施工が可能です。
    • 高架橋、電線等の上部障害物がある場所でも敷設作業が可能です。
覆工板搬入口からのボックスカルバートの搬入
コンクリート矢板圧入工法
騒音・振動が少ない、コンクリート矢板圧入工法による施工

コンクリート矢板圧入工法は、仮設工事や作業用地の確保の必要がない高強度コンクリート矢板の施工方法です。騒音・振動が少なく、圧入機械は非常にコンパクトで狭隘な場所での施工が可能という特徴があります。

高強度コンクリート矢板による壁体の構築は、土止め、掘削、型枠等の仮設工事がなく、河川、排水路、
護岸、道路、下水道、港湾等あらゆる場所で、高強度で品質の高い壁体構造物を丁寧・短工期で施工を可能にします。

コンクリート矢板圧入工法は株式会社技研製作所のSMP圧入工法の応用工法であり、株式会社技研製作所と提携・開発した工法です。

ジオスター株式会社は、圧入工法専用の高強度コンクリート矢板の規格を各種揃えています。

高強度コンクリート矢板の施工方法は、この圧入工法のほか、バイブロハンマ工法、バイブロ・ジェット併用工法、ミニウォール工法等各種の施工条件、地盤条件に対応できます。

コンクリート矢板圧入工法
コンクリート矢板圧入工法の特徴
  • 狭隘な場所で施工が可能です。
    • 圧入機械は非常にコンパクトで狭隘な場所での施工が可能です。
      仮設工事や作業用地の確保の必要がありません。
  • 環境性に優れています。
    • 静荷重圧入方式のため、振動・騒音などの公害が発生しません。
  • 急速施工が可能です。
    • システム化された機械・装置での合理的な作業により、工期の短縮が図れます。
  • 周辺の道路、交通環境への影響が少ない。
コンクリート矢板圧入工法の施工方法
SMPシステム
SMPシステムは、圧入現場の直近にトラッククレーンを設置するための仮設道路を確保する場合に用いられる、標準的な施工方法です。主要機械は、圧入機とトラッククレーンです。
コンクリート矢板圧入工法 SMPシステム 概念図
GRBシステム

GRBシステムは、家屋の密集する狭い場所や、施工用の仮設道路が確保できないケースで、圧入完了後のコンクリート矢板上部に搬送用レールを設けて施工を行うシステムです。

主要な機械は、圧入機、搬送機、吊り込み装置システムと施工起点に設置するトラッククレーンです。

コンクリート矢板圧入工法 GRBシステム 概念図
ミニウォール工法
高強度コンクリート矢板を用いて、止水性の高い本設土留壁を造成

ミニウォール工法は、チェーン式カッターにより、吐出されるセメントスラリーと原地盤を撹拌して、止水性の高いソイルセメント地中連続壁を造成し、芯材に高強度コンクリート矢板を建て込むことで、本設土留壁としての適用が可能な土留・矢板の施工方法です。

また、小型のベースマシンのリーダーが回転することにより、狭隘な場所での施工が可能です。なお、ジオスターは、ミニウォール工法協会の賛助会員です。

ミニウォール工法の特徴
  • 止水性の高い土留壁が造成できる。
  • 硬質地盤に対しても優れた切削能力を持ち、幅広い地盤条件に対応が可能である。
  • カッタービットの組替えにより壁厚の調整が可能である(250~800mm)。
  • 小型化された機械とリーダーの回転機能で狭いスペースでの施工が可能である。
  • 構造物への近接施工や敷地境界線での施工が可能である。
  • 機械の構造上段差施工(5~6m)が可能である。
ミニウォール工法の施工方法
ミニウォール工法
高強度コンクリート矢板による土留壁
工法協会

ミニウォール工法協会 ホームページ
http://www.miniwall.jp/list.html