Product

製品情報

  • 道路用PRC版
道路用PRC版の概要

道路用PRC版は空港・港湾等の重荷重用舗装版として実績のある高強度PRC版を道路用に改良・開発した舗装版です。高品質・高耐久の舗装版であり、重交通路線や全面交通規制が困難な主要道路交差点での舗装工事に適し、急速施工が要求されるトンネル内・出入り口やアンダーパスなどでの施工にも効果を発揮します。プレキャスト版を使用するため急速施工が可能であり、管理の行き届いた工場で高強度コンクリートを使用して製作されるため、高品質・高耐久性であり、工期短縮やライフサイクルコストの低減にも大きく貢献します。

道路用PRC版は疲労度設計法を適用しており、鉄筋の疲労解析およびひび割れ幅の解析により、路床CBR3%、下層路盤厚15cm以上において、N7交通(旧D交通)に対応できます。適切な設計・施工を前提として、40年以上の耐荷性能を有しています。

道路用PRC版の構造

道路用PRC版はコンクリート舗装の設計手法として従来用いられてなかった鉄筋コンクリート理論(RC理論)を用いて設計しており、強度及び剛性を高めるために高強度コンクリート(σck=60N/mm2)と上下の鉄筋を部分的に連結させたラチストラス鉄筋を採用しています。

また継手は、荷重に対して十分な耐荷性、耐久性を有するコッター式継手を開発しました。この継手は、くさび状のH型金物を版に埋設されているC型金物に挿入し、固定用ボルトを締め込む事で目地部にプレストレスが導入される構造になっており、プレキャストコンクリート版舗装の弱点である目地部の耐久性を高め複数の版を一体化できると共に、補修に際しての部分的な取替えを容易にすることが可能となりました。

コッター継手による連結
コッター式継手
ラチストラス筋
道路用PRC版の特徴
急速施工が可能

・道路用PRC版で使用する裏込め充填用及び目地充填用のグラウト材は、優れた流動性、超速硬性、-5℃の気象条件でも使用可能なものを開発しました。

高品質なコンクリート

・道路用PRC版は、品質管理の行き届いた工場製品なので、バラツキが少なく、高品質なコンクリートが得られます。

部分的に交換が可能

・道路用PRC版は、コッター式継手の金物を取り外せば、部分的に高強度PRC版を交換することができます。

不同沈下に対してリフトアップが容易

・道路用PRC版は、あらかじめ道路用PRC版に設置してあるリフトアップ用孔・グラウト注入孔からジャッキアップ、グラウト注入が可能です。

道路用PRC版の施工方法

道路用PRC版を用いて舗装を行う場合の参考施工手順を示します。

既設の舗装を撤去し、路盤の整正を行った後、グラウト注入材の路盤への浸透を防ぎ、材料のロスをなくすため、ポリエチレンシートを舗装版設置箇所に敷設します。

続いてトレーラーにて現場搬入した道路用PRC版を、クレーンにて吊り上げ、所定の位置に設置し、裏込め材および目地材を注入、充填を行います。

グラウト材が所定の強度を得られたのを確認した後、トルクレンチを用いてコッター式継手の締付けを行います。最後に表面処理を行い施工完了になります。

道路用PRC版の施工例
道路用PRC版での補修頻発箇所施工例
道路用PRC版での交差点部施工例
道路用PRC版を沈下防止に使用した施工例
高強度PRC版研究会

国内外を問わず人や物の移動に関しては「より大量に、より迅速に」といった要請が増大しています。 わが国の空港、港湾及び道路その他の各施設においても、使用機材の大型化や使用頻度の増大による機能増を伴う更新投資及び維持修繕が増加するものと思われます。
一方、社会資本に係る「ライフサイクルコスト」や「アセットマネジメント」の考え方も定着しつつあり、社会資本の整備を考える上でこれらは欠かす事の出来ない概念となっております。
こうした中、高耐久・高寿命でかつ維持修繕の容易な「高強度PRC版」は、「時代の要請に応えた技術」として開発され一部の空港や港湾及び道路に採用されておりますが、さらなる技術開発を推進しその成果を広く普及する事により今後の成熟化社会の資本の維持管理に貢献する事を目的として、平成20年4月1日に「高強度PRC版研究会」が設立されました。(高強度PRC版研究会ホームページより)

高強度PRC版研究会ホームページ
http://www.koukyoudoprc.com/